翻訳の会社に入る前にまず翻訳について基本的な知識を紹介します。
「通訳」と「翻訳」は、ひとつの言語を他の言語に変換する作業のことをいいますが、その仕事内容は大きく違います。
ひとつの言語、たとえば英語の通訳ができるからといって翻訳もできるというわけではなく、また逆に、翻訳ができるからといって通訳もできるわけではないのです。
まず、通訳は「声」によって言語をひとつの言語に訳します。
このため、訳そうとする言語の文法や言い回しばかりではなく、発音に精通していなければなりません。
これに対して、翻訳は基本的に既に書いてある文字を「目」で読み、わからない単語や熟語、言い回しがあれば辞書を引いて調べることができます。
一番多いのは英語が得意なため、英語を生かして翻訳者になった人です。
このような人は通常、専門分野を持っていません。
もう一つは企業内で翻訳を専門としていた人やあるいは専門職であった人が何かの事情で会社をやめフリーランスの翻訳者になるケースです。
この人たちは初めから自分の専門分野を持っています。
反対に大学も英文科を出たために専門分野はまったくなかったのですが、自分で勉強した技術分野があり、その分野についてはうまく訳す人がいます。
つまり英語の専門論文を読む程度の知識は持っているということです。
筆者の考えとしては学術論文を訳す以外は翻訳者の専門的知識はこれで十分だと思います。
おそらくある分野についての書籍を10冊くらいメモを取りながら精読すれば翻訳に必要な基礎的知識は身につくと思います。
翻訳の仕事は大きく分けると、文芸翻訳と映像・放送翻訳と実務翻訳に分かれます。
文芸翻訳とは、出版翻訳とも言い、外国語で書かれた書籍を翻訳する仕事です。
小説やミステリーなどのフィクションや専門書や実用書などのノンフィクションなど、幅広いジャンルの出版物があります。
実務翻訳は業翻訳やビジネス翻訳とも言い、官公庁や関連団体や民間企業などの技術文書・ビジネス文書を翻訳する仕事です。
多岐に渡る分野で翻訳が必要とされ、最先端技術の内容扱うことも多いです。
翻訳家になりたい人の中では、文芸翻訳や映像・放送翻訳の人気が高いですが、需要が多いのは実務翻訳です。